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実は大事。ワイパーブレードの種類や特徴について

ワイパーの「ゴム」を新しくすることが一般的に知られていますが、同じくワイパーの「ブレード」も定期的に交換が必要です。ワイパーブレードは、おおよそ1〜2年ごとに交換することが推奨されています。ただし、ワイパーブレードには3つの種類が存在し、ゴムがブレードに統合されている場合、交換タイミングが少し異なることに注意が必要です!

 

今回はワイパーブレードの特性と機能に着目し、各タイプの比較や交換の頻度について説明します。後半では、交換にかかる費用や自己交換の手順についても案内しますので、ぜひ参考にしてみてください!

ワイパーブレードとは

一般的には「ワイパー」とだけいわれることがありますが、ワイパーは「アーム」「ブレード」「ゴム」という3つの主要な要素から成り立っています。「ワイパーブレード」は、ワイパーゴムを支え、フロントウィンドウを拭き取るための金属部品です。アームとゴムの骨格のような役割を果たします。

 

「ワイパーゴム」は、フロントウィンドウを拭き取るためのゴム部品です。劣化すると定期的に交換し、均一な拭き取りを確保します。

ワイパーブレードとワイパーゴムの両方を交換することが可能ですが、中にはワイパーブレードからワイパーゴムだけを取り外して交換できるタイプもあります。ワイパーブレードが劣化している場合は、ブレードごと交換することもありますので、状態に応じて適切なメンテナンスができます。

 

ただし、ワイパーの種類によってはワイパーゴムが独立して取り外せないデザインのものもあり、この場合はワイパーブレードごと交換する必要があります。

 

取り付けているワイパーのタイプや適合するワイパーゴムについて確認することをおすすめします。

ワイパーブレードの種類

トーナメントタイプ

トーナメントタイプのワイパーは、アームとの接続部が枝分かれしており、トーナメント表のような形状をしています。多くの国産車に標準装備されており、一般的に見かける機会が多いです。

メリット ・ゴムに均一な圧力がかかる。

・強度のある骨組みで歪みにくい。

・曲面にも適した形状。

・交換費用が比較的安い。

デメリット ・外観があまり洗練されていない。

・汚れた際の手入れが面倒。

 

フラットタイプ

フラットタイプのワイパーは、ゴムとワイパーブレードが一体化しています。しなやかな芯軸により、曲面に密着しやすく、トーナメントタイプと比べても優れた拭き取り能力を持ちます。

メリット ・ガラスに高い密着度を持つ。

・大面積やカーブのあるガラスに適している。

・外見がシンプルで洗練されている。

デメリット ・ゴム部分のみの構造。

・ワイパーブレードのみの交換はできない。

 

デザインタイプ(エアロタイプ)

デザインタイプのワイパーは、トーナメントタイプの構造にフラットタイプのスタイリッシュさを組み合わせたものです。

メリット ・風による浮きが少なく、安定した性能。

・トーナメントタイプよりも優れた拭き取り性能。

・スタイリッシュで外観が視界を遮りにくい。

デメリット ・交換費用がトーナメントタイプと比べて高い。

 

交換時期の目安

ワイパーブレードは紫外線や雨風にさらされるため、車の部品の中で劣化が進みやすい要素の一つです。多くの人が気づかないこともあるかもしれませんが、定期的なメンテナンスが必要です。

ワイパーブレードのタイプ 交換時期の目安
トーナメントタイプ、デザインタイプ

(ゴムの交換ができるもの)

1~2年に1回
フラットタイプ、デザインタイプ

(ゴムの交換ができないもの)

1年に1回(ゴムの交換時期に合わせる)

 

確かに、ワイパーブレードの劣化は使用状況によっても変わることがあります。単に使用年数だけでなく、フロントガラスの拭き取り状態やワイパーブレード本体の状態も考慮して、交換のタイミングを判断することは重要です。

異音や振動を感じる場合はもちろんですが、以下の状況に該当する場合も、ワイパーブレードのタイプに応じてブレードやゴムを交換することがおすすめです。

フロントガラスの状態 ・筋状の拭き残しが出る

・拭き上げにひび割れのような跡が残る

・水がにじむ

・拭きムラができる

ワイパーブレード本体 ・ガタツキがある

・ひび割れがある

・裂けている

・変形している

交換方法

自分で交換する場合

ワイパーの交換作業は一般的に簡単で、自分で行うことができます。以下は、ワイパーゴムとワイパーブレードの交換手順についてです。

ワイパーゴムを交換する

 

  1. ガラスの油膜や汚れをきれいに落とす。
  2. ワイパーのアームを持って、ワイパーを立てる。
  3. ワイパーブレードを取り外し、ゴムの交換に準備する。ワイパーブレードが倒れてガラスに傷をつけないように注意。
  4. 取り外したワイパーブレードのゴムを取り外し、新しいゴムに入れ替える。
  5. ワイパーブレードをアームに戻して、動作が正常か確認する。

 

ワイパーブレードを交換する

 

  1. ガラスの汚れを取り除く。ワイパーブレード交換前にガラスを清潔にすると劣化を予防できます。
  2. ワイパーを立ててブレードの交換の準備をする。ワイパーアームが元に戻る可能性がある場合は、ガラスを保護するために厚手の布やタオルを敷く。
  3. 取り外したいワイパーブレードを取り外し、新しいワイパーブレードに交換する。ワイパーブレードのタイプによって取り外し方が異なるため、説明書を確認する。
  4. 作業が完了したら、ワイパーブレードを元の位置に戻す。

 

自分で交換作業を行う際には、車種やワイパータイプに応じて適切な方法を選び、慎重に作業を進めることが大切です。説明書やオンラインのチュートリアルを参考にしながら、適切な手順で交換を行いましょう。

 業者に依頼する場合

ワイパーブレードの交換は、ディーラーやカー用品店で行うことができます。それぞれの方法には異なる費用がかかるため、以下の表を参考にすることで予算を把握できます。

方法 ワイパーブレード(ゴム含む) ワイパーゴムのみ 工賃
ディーラー 4,000~5,000円程度 2,000~3,000円程度 1,500円程度
カー用品店 2,000~3,000円程度 1,000~2,000円程度 500~1,000円程度

ディーラーでの交換は、主に純正品のワイパーブレードやゴムに交換されることが一般的です。そのため、カー用品店で市販されている製品を選ぶ場合に比べて、費用が割高になることがあります。

ディーラーでは純正品の品質や適合性に対する信頼が高く、整備士の専門的な知識が活かされるため、安心感が得られることが多いです。ワイパーの選定に不安がある場合や、高品質なサービスを求める方にはおすすめです。

一方で、カー用品店ではさまざまな種類の製品を選ぶことができます。価格や特性を総合的に比較し、自分に適したワイパーブレードやゴムを選びたい場合に向いています。

ワイパープレードの選び方

ワイパーブレードを選ぶ際のポイントを以下にご紹介します。

  1. 適合をチェックする

ワイパーブレードを交換する際には、まず適合するタイプを探すことが重要です。車種名や年式、フロントかリアを選択して、適合するワイパーブレードを探します。すでに装着されているワイパーのメーカーやタイプが分かる場合は、同じタイプに交換することができます。

 

  1. 長さや寸法をチェックする

交換する際には、ワイパーブレードの長さや寸法も確認しておく必要があります。インターネット上やカー用品店の適合表をチェックして、適切な長さやサイズを確認しましょう。

 

  1. 種類を選ぶ

ワイパーブレードにはいくつかの種類があります。以下は代表的な種類です。

 

ノーマル

一般的な使用に適したワイパータイプで、耐久性が高く価格も抑えられています。拭き取り性能は高級タイプに比べるとやや劣りますが、耐久性を重視する方に向いています。

 

撥水ワイパー

ゴムにシリコンオイルが配合されており、雨の拭き取り時に撥水効果を持つタイプです。雨の日でも視界を良好に保ちたい方におすすめです。

 

雪用ワイパー

普通の雨や雪だけでなく、霜や凍結したガラスにも対応するタイプです。寒冷地や雪の多い地域では、凍結に強い雪用ワイパーを選ぶことが安全です。

 

ワイパーブレードを選ぶ際には、使用状況や気候条件に合わせて適切な種類を選ぶことが重要です。適合性や長さ、種類を確認してから購入し、適切な交換時期に交換することで、運転中の視界確保と安全性を確保できます。

長持ちさせる方法

ワイパーブレードを長持ちさせるための工夫を以下にまとめてみました。

  1. 乾いた状態で使用しない

ワイパーを乾いた状態で使用することは避けましょう。ガラスやワイパーが乾いた状態で動作させると、ガラスに傷がつく可能性があります。ウォッシャー液を出してから作動させることで、ほこりやゴミを落とし、ガラスに傷をつけるリスクを軽減します。

 

  1. 定期的な手入れ

ワイパーに付着する汚れやほこりは、ワイパーの劣化に影響を与えることがあります。定期的にワイパーブレードを確認し、付着した汚れを取り除くことで、ワイパーの寿命を延ばすことができます。

 

  1. ガラスに張り付かないよう予防する

高温の気候ではワイパーブレードがガラスに溶けつくことがあり、低温の気候ではワイパーが凍結してガラスに張り付くことがあります。夏季や冬季は特に注意が必要です。車を停止させた際にはワイパーを立てたままにしておくことで、溶けつきや凍結を予防しましょう。

 

これらの工夫を日頃から意識することで、ワイパーブレードの寿命を延ばし、効果的な拭き取り性能を保つことができます。定期的な手入れや適切な使用方法は、ワイパーの性能を最大限に活かすために重要です。