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飲酒してから運転できるまで!飲酒運転NG!

運転の安全性を確保するためには、飲酒を完全に禁止するのではなく、代わりに飲酒後に適切な時間を経てから運転することや、アルコール摂取後に安全に運転できるまでの時間を理解することが重要です。ここでは、アルコールの体内吸収から代謝までの過程を説明し、運転可能な状態に戻るまでに必要な時間について考察します。

飲酒後から運転可能になるまでの時間

飲酒運転を防ぐためには、アルコールを摂取しないか、体内から完全にアルコールが排除されるまで運転を控える必要があります。

 

通常、1単位のアルコールを分解するのに「約4時間」かかるとされています。

アルコールが体内から排除される時間は、個人の代謝能力に密接に関連しています。

一般的に、飲酒後の血中アルコール濃度は摂取後30分から2時間で最高濃度に達し、その後緩やかに減少するとされています。

ただし、アルコールを分解するためにかかる時間は、体重、性別、年齢などの個人差や摂取量、アルコールの濃度によって大きく異なります。

体重のある人は血液量が多いためアルコール濃度が低くなる他、年齢が上がるほどアルコールの代謝速度が遅くなる傾向があります。そのため、一概に「何時間後」と断定することは難しいです。

飲酒時のアルコール許容基準に関しては、以下の記事で詳しく説明しています。

 

アルコール吸収から分解までのメカニズム

まず共通しているのはアルコールの吸収から分解に至るまでのメカニズムですが、摂取したアルコールは、

  1. 胃と小腸で吸収される
  2. 血液に溶け込む
  3. 肝臓へ運ばれる
  4. 肝臓でアルコールが分解される

この一連の流れを辿って吸収・分解されていきます。

アルコールの分解スピード

摂取したアルコールが体内で分解され、体外に排出されるまでには予想以上に時間がかかります。

まず初めに、アルコールの分解速度について詳しく見てみましょう。それに先立ち、アルコールの「単位」についても詳細を確認しておきましょう。

アルコールの単位

以下の表は、異なる種類の酒類がアルコールの1単位に相当する量を示しています。ここでの1単位は、約20gの純アルコールを含む量を指します。

 

種類 ビール 日本酒 ワイン ウィスキー チューハイ 焼酎
500m

中瓶1本

ロング缶1本

180ml

1合

240ml

グラス2杯相当

60ml

ダブル1杯

350ml

7%のもの

180ml

20度のもの

純アルコール量(おおよそ) 20g 22g 24g 20g 20g 29g

 

「ドリンク」という単位は、一般的に使用される飲酒量の単位です。

具体的には、「純アルコール10gを含むアルコール飲料」が「1ドリンク」に相当し、アルコールの単位表に記載されているアルコール飲料はすべて、「2ドリンク」として換算されることができます。

1単位のアルコール分解にかかる時間

一例ですが、「特段お酒に弱くはない体重60〜70kg程度の人」で、「1時間あたり約5gのアルコールを処理することができる」と言われています。

アルコールに置き換えて考えると、以下の通りです。

 

ビール中瓶 日本酒 ウィスキー
約 1/4 本 約 1/4 合 約 1/4 杯

 

つまりビール中瓶1本を飲んだ場合、アルコール1単位を分解するのに約4時間かかることがわかります。

アルコールが身体から抜ける時間の算出方法

アルコールが体内から抜ける時間をより正確に算出するには、以下の2つの要素を考慮する必要があります。

 

  1. 摂取した純アルコールの量
  2. アルコール処理にかかる時間

 

これらの要素を計算して、おおよその時間を理解することが重要です。

今後の計算を分かりやすくするために、単純な条件のもとで計算を行ってみましょう。

 

体重 70kg
お酒への強さ 特に弱くはない
摂取したお酒 ビール中瓶1本(500ml)

 

純アルコール量の計算方法

酒のラベルには、通常アルコール度数が記載されており、一般的には体積パーセント(%)で表されています。たとえば、「アルコール5%」と書かれている場合、これは「度数5」という意味です。

 

アルコール度数が5%のビールの場合、100ml中に純アルコールが5ml含まれていることになります。

 

アルコール摂取量(ml)× アルコール度数 / 100 × 0.8 = 純アルコール量(g)

 

例えば、「ビールロング缶1本(500ml)」でアルコール度数が5%のビールを飲んだ場合、500(ml) × 5(%) / 100 × 0.8 = 20(g)という計算になります。この結果から、摂取した純アルコール量が20gであることが分かります。

 

これは、アルコール単位表で示した20gと一致することを示しています。

アルコール処理にかかる時間の算出方法

摂取した純アルコール量が明確になったら、自身の体内からアルコールが排除される時間を計算していきます。

 

まず、以下の方程式を使用して計算を行います。

 

[純アルコール量(g)]÷[体重(kg)×0.1]=アルコール処理にかかる時間

 

ここで、条件として摂取した純アルコール量が20g、体重が70kgとします。これに基づいて、例としてビール中瓶1本(500ml)を摂取した場合のアルコール処理時間を計算してみましょう。

 

計算式に代入すると:

 

20g÷(70kg×0.1)=2.9時間 (※四捨五入)

 

ただし、この計算結果は体調や体質によって個人差が大きいため、あくまで目安として考えておいてください。

 

体重 70kg
お酒への強さ 特に弱くはない
摂取したお酒 日本酒3合(540ml)
純アルコール量 22g×3

 

提供いただいた計算式を使用して、体重70kgの人が日本酒を3合(純アルコール22g)飲んだ場合、アルコールが完全に分解されて体内から抜けるまでには約9.2時間(四捨五入)がかかるという結果が得られます。

 

したがって、最低でも半日(10時間)以上の時間を空けなければ、飲酒後に運転を行うべきではないという判断ができます。睡眠時間を含む場合は、さらに時間を余裕を持って確保することが重要です。

 

計算結果は一般的な人のケースに基づいており、個人差があることを念頭に置いてください。また、通常1単位あたりの分解時間は約4時間とされていることを覚えておくと良いでしょう。

 

飲酒後に運転可能な状態になるまでの時間は、個人の状態や飲んだアルコールの種類、摂取量などによって異なります。アルコールの分解速度をより具体的に知りたい場合や、安全な運転のためにはアルコール検知器を導入し、検査を行うことを検討することが重要です。

飲酒運転での罰則

アルコールを摂取したまま運転することは非常に危険であり、重大な事故を引き起こす可能性があります。このため、道路交通法第65条では、飲酒運転(酒気帯び運転)に対して厳しい罰則が規定されています。

アルコールは完全に体内で分解・消化されるまで、絶対に運転を行ってはいけません。呼気中のアルコール濃度が0.15mg以上となる場合、違反が検挙の対象となります。

このような措置は、安全な交通環境を保つために非常に重要です。アルコールが運転能力に与える影響は大きく、判断力や反応速度が低下することから、事故のリスクが急上昇します。

自分自身や他の人々の安全のために、アルコールを摂取した状態での運転は避けるべきです。交通法とルールを守り、安全な運転を心がけましょう。

酒気帯び運転についての罰則は次の通りです。

 

酒気帯び運転:3年以下の懲役又は50万円以下の罰金

  • 呼気1リットル中のアルコール濃度が0.15mg以上0.25mg未満の場合、違反点数13点で90日の免許停止が科せられます。
  • 呼気1リットル中のアルコール濃度が0.25mg以上の場合、違反点数25点で2年の免許取消が科せられます。

 

酒酔い運転5年以下の懲役又は100万円以下の罰金

酒酔い運転は、ろれつが回らない、真っすぐ歩けないなど、正常に運転が不可能な酩酊状態であるかどうかによって判断されます。この場合、呼気中のアルコール濃度は関係ありません。運転者が明らかに酒に酔っており、安全な運転ができない状態であれば、酒酔い運転とみなされる可能性があります。

この違反に対しては、違反点数が35点となり、3年の免許取消が科せられます。酒酔い運転は特に危険であり、他人の安全に大きな脅威をもたらすため、法律を遵守し、安全な運転を実践することが不可欠です。

飲酒後、アルコールを早く抜く方法は?

提供いただいた情報は非常に正確であり、アルコールの体内での代謝・分解過程に関する理解が示されています。

 

アルコールの分解は主に肝臓によって行われ、代謝速度は個人差がありますが、急いでアルコールを抜く方法は存在しません。水分を摂取したりサウナを利用することでアルコールが速く体外に排出されると考えることは誤解です。実際には、水分を摂ることで尿量が増えるものの、ほとんどのアルコールは肝臓で代謝されるため、そのプロセスを速めることはできません。

さらに、飲酒後に熱い風呂やサウナに入ることは、急激な血圧変動や体温の上昇によって健康リスクを引き起こす可能性があるため、避けるべき行動です。

アルコール摂取量の制御が、アルコールが体内から抜ける時間に最も影響を及ぼす要因です。特に女性は男性と比べて代謝速度が遅い傾向があるため、一層の注意が必要です。

飲酒運転や安全な運転に関しても、このような正確な情報を理解し、法律を遵守し、自身の健康と他人の安全を守るために心がけることが重要です。

アルコール入りチョコ

市販のアルコール入りチョコレートは、一般的に約3.0%のアルコール度数(アルコールの含有割合)を持つことが一般的です。

一方で、一般的なビールのアルコール度数は平均して約5%程度です。もしビールを飲んだ場合、飲酒運転による法的処分や罰則の対象となる基準値(0.15mg〜)を満たす飲酒量は、中びん1本(500ml)程度に相当します。これにより、呼気中のアルコール濃度が0.1mg〜0.2mg程度になると考えられます。

数個の摂取であれば比較的安全

アルコール度数だけを確認すると、アルコール入りチョコレートのアルコール含有量は高く感じるかもしれません。しかしながら、市販のアルコール入りチョコレート1箱(約10粒から12粒程度の内容量)に含まれるアルコール量は、約1.5gから2.0g程度です。

酒気帯び運転の基準値目安であるビール中びん1本(500ml)には、約20gのアルコールが含まれています。同じ量のアルコールをアルコール入りチョコレートから摂取するためには、数箱分のチョコレートを摂取する必要があります。

大量摂取による飲酒状態のリスク

前述の数字から分かる通り、適切な量であれば飲酒運転のリスクは低いと言えます。しかしながら、一度に大量のアルコール入りチョコレートを摂取した場合、血中アルコール濃度が急激に上昇し、飲酒運転の基準値を超える可能性があります。

基準値を下回っていたとしても、体内にアルコールが吸収されることに変わりはありません。個人差によりアルコールへの耐性や影響が異なるため、アルコール入りチョコレートを摂取する際には摂取量に留意する必要があります。

食べた直後にはアルコールチェッカーが反応する可能性

アルコール入りチョコレートを摂取した直後は、一時的にアルコールチェッカー(体内アルコール濃度を計測する装置)が反応することがあります。

アルコールは体内から排出されるまでに時間がかかります。ビール1本(500ml相当)分の摂取には、約4時間の分解時間が必要とされています。

微量のアルコールであるアルコール入りチョコレートでも、吸収された直後は高い計測値を示すことがあります。通常は時間とともに計測値は低下しますが、摂取直後の運転は避けるべきです。

アルコール入りチョコ以外に気をつけるべき食べ物

奈良漬け

・ラムレーズン

・甘酒

・栄養ドリンク

・ノンアルコールビールなど

マウスウォッシュ

マウスウォッシュもアルコール濃度が高く、原液でうがいした直後から15分は酒気帯び運転レベルのアルコール濃度になります

 

まとめ

飲酒後にアルコールが分解されるまでは想像以上に時間がかかります。

夜遅くまでまで大量に飲んでしまった場合など、翌日の朝から運転などは酒気帯び運転の可能性が高いです。

間違いなく安全な時間の間隔をあけてから運転しましょう!